国立研究開発法人 国立国際医療研究センター エイズ治療・研究開発センター

救済医療室について

2018年8月13日

1996年の薬害エイズ訴訟の和解を受けて1997年4月に設立されたACCには、薬害によりHIVに感染した患者さんに対し、最先端のHIV医療を恒久的に提供していく使命があります。

救済医療室は、薬害HIV感染被害者の方々に対する救済医療を実践・推進する場として、2011年7月にエイズ治療・研究開発センター内に設置されました。

薬害発生当初と比べて抗HIV療法は大きく進歩しましたが、いまだ薬剤服用に伴う多くの課題が残されています。また、治療の長期化に伴い「服薬疲れ」などの相談も寄せられます。エイズ関連疾患による入院件数が激減している一方で、重複感染したC型肝炎ウイルスに起因する重篤な肝疾患(肝硬変、肝癌など)による入院例、死亡例が全国的にも報告されています。加齢に伴い、「生活習慣病」「関節障害」などの症例も増えました。

全国の薬害の患者さんにおいては、状態把握のため定期的に検診を受けていただくことをお勧めしています。ACCでは2011年9月に血友病包括外来を開設し、整形外科、リハビリテーション科、消化器内科、精神科など関連各科の協力のもと診療・ケアを行っています。個人の病状に合わせた診察・検査を外来または入院で行い、その結果にもとづき、それぞれの方に最適な医療を提供できるよう努力します。また各種検診では、医療・福祉の連携により日常生活上の問題に対する最適な介護・福祉サービスを検討するほか、必要に応じて心理療法士によるカウンセリングを行うなど、心身ともに包括的に支援することを目指しております。

毎年、社会福祉法人はばたき福祉事業団、リハビリテーション科スタッフ等と共同で、薬害の患者さんが集うリハビリ検診会(関節評価)を開催しています。今後も薬害の患者さん同士が情報交換可能な会を企画していきますので、是非ご参加ください。 リハビリ検診会や各種相談をご希望の方は、担当医を通じて救済医療室(直通:03-6228-0529)までお問い合わせください。

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