薬害HIV血友病等患者さんが自身の運動機能の状況を把握し、身体のメンテナンスを生活に組み込んでいただくための活動の一環として、国立国際医療研究センター病院、北海道大学、仙台医療センター、名古屋医療センター、九州医療センターで毎年リハビリ検診会を実施しています。令和4年度は全国で合計94名の方が参加されました。
リハビリ検診会は、参加している患者さんにとってはご自分の状況を把握する場であり、さまざまな医学的情報の提供や、困っていること・疑問に思っていることを直接医療者に確認することができる機会となっています。また、医療者にとっては患者さんのさまざまな面を知ったり、多職種コミュニケーションの良い機会となっています。2020年度以降は新型コロナウイルスの感染状況を鑑みながら、従来の集団形式と個別形式のいずれかを施設ごとに選択して実施しています。全国5施設で実施しているため、患者さんの運動機能やADL・QOLなどのデータが蓄積できており、結果は厚生労働行政推進調査事業費補助金エイズ対策政策研究事業「非加熱血液凝固因子製剤によるHIV感染血友病等患者の長期療養体制の構築に関する患者参加型研究」班の研究報告書で公開しています。
また、NCGMリハビリテーション科のサイトではストレッチ、バランス運動、筋力運動などの種目別、肩、肘、手・手首、体幹、股関節などの部位別に作成した動画をご紹介しています。 『リハビリ検診を実施したい』・『検診の項目を知りたい』などのご希望や、動画に関する不明点などございましたら遠慮なくご連絡ください。