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関節症について

更新日:2022年3月29日

 関節症が進行すると関節軟骨の破壊や変形によって痛みが出ることがあります。また、関節障害は自覚症状がない出血で進行していることもあります。「出血していないから大丈夫」と放置せず、専門医による定期的なチェックは大変重要です。痛みの原因が出血か関節症によるものか判断することでも、製剤投与方法の見直しや療養上の注意、装具・サポーター作成など、適切な治療・ケアに結びつき、より安全に安心して日常生活を送ることが可能になります。
 救済医療室では院内の整形外科に加え、東京大学医科学研究所附属病院の竹谷英之先生にご協力いただき、人工関節置換術の適応や外科的治療に関する相談対応を行っています。

 

関節症のチェックポイント

  • 1

    出血頻度・輸注記録・生活状況の確認

  • 2

    関節レントゲンの評価

  • 3

    診察(間接可動域、腫脹や疼痛の有無や程度、歩行状況など)

 また、関節症の進行による関節軟骨の破壊や変形を控えようと、薬害HIV血友病等患者さんの多くは出血をしないよう長年にわたり安静を中心とした生活を過ごされてきたため、筋肉量が少ない方が多くいらっしゃいます。筋肉量が少なくなるとさらに活動しづらくなるという悪循環を生んでしまいますが、これは言い換えれば、「出血を抑えることができれば、今からでも運動は可能になる」、ということです。

 救済医療室では国際医療研究センター病院(NCGM)リハビリテーション科の協力のもと、患者さんに年1回の頻度でリハビリ検診会や個別検診に参加いただいています。ぜひこのようなイベントに参加するだけではなく定期的にリハビリテーション科を受診し、ご自分にあった運動や装具について理学療法士(PT)や作業療法士(OT)などの専門家に相談していただければと考えています。

 2021年にオンラインで開催したリハビリ検診会では、HIVコーディネーターナース(CN)から患者さんの医療や療養生活をより良いものにしていくためには、患者さんご自身の参加がとても重要だということをお話いたしました。ACC血友病包括外来では、患者さんから日頃の心配ごとやご相談などをうかがい、各専門職種(主治医、CN、薬剤師、心理療法士、PT、OT、医療ソーシャルワーカー、歯科衛生士等)の支援のもと、患者さんの療養生活をサポートしています。受診の際には是非一緒に話し合いながら、医療や生活をより良いものにしていきましょう。

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